ぼくは20代で2回転職を経験し、人材系の企業に勤めて転職を支援する側と企業の採用を支援する側の両方を経験しました。
人生でターニングポイントになる転職。きっと多くの人が不安や悩みを抱えていると思います。
ぼくも過去の転職や仕事をする中で、「会社に残るべきなのか……」「いや、転職すべきなのか……」と悩んだり、迷ったりしたことが何度もありました。
この記事では、そんな不安を少しでも和らげたり、転職や今後のキャリアを考える上で役に立った本を紹介します。
この記事は、以下の人に向けて書いています。
- そもそも転職するかどうか迷ってる人
- 今後のキャリアを模索中の人
- 転職活動中を成功させたい人
- 転職は決まったが、転職先で上手くいくか不安な人
※良さそうな本があれば随時追記します。
目次
転職や今後のキャリアを考えている人におすすめの転職本9冊
転職の赤本/鈴木康弘
20代で転職を考えてる人はまずはこの一冊。
著者の鈴木さんは、リクルートエージェント(現リクルートキャリア)で働いた後、留学エージェントで勤務。そして今は、池袋で転職Barをやっています。
本書で個人的に参考になったのは、以下の内容です。
- 鈴木さんの視点でちょっと変わった自己分析の仕方
- 業界や企業の選択の仕方
- 年代毎に取るべき行動や考え方
「そもそも本当に転職することが正しい解決策なのか?」という点についてよく考えされます。
まだ転職するか迷ってる人にもおすすめの一冊です。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす/ マーカス バッキンガム
自分の”本当の”強みトップ5が分かる一冊。
一見、転職と関係なさそうに見える本ですが、今後のキャリアを考える上で自分の強みを理解することは大切です。
中途採用の面接でも必ずと言っていいほど強みは聞かれます。
しかし、自分の強みを明確に答えられる人は少ないんですよね。
ストレングス・ファインダーでは、QRコードを読み取って150問くらいある性格診断の質問に答えると、自分の強みトップ5が分かります。この強み5つがめちゃくちゃ当たっているんですよね。
ぼくの強みトップ5は、以下の5つでした。本当に当たってるなと思いました。
- 最上志向
- 目標志向
- 慎重さ
- 個別化
- 収集心
ストレングスファインダーはただ自分の強みを知れるだけでなく、強みの生かし方や弱みとの向き合い方についても書かれています。
自己分析のツールとして使えるので、自分の強みが明確でない人におすすめです。
一つ注意点として、新品で買わないとQRコードが読み取れないようになっているので、買う時は中古本ではなく、必ず新品で買いましょう。
ただ、ストレングス・ファインダーは値段が2,000円くらいするのと時間がかかるのがネックなんですよね。
そこまでお金と時間をかけられない人は、リクルートが運営するリクナビNEXT内にあるグッドポイント診断
グッドポイント診断は完全無料で利用できる、無料版ストレングスファインダーみたいなもの。グッドポイント診断でも自分の強みが分かるので、両方合わせて試すのもありですよ。
自分の強みが明確に言えない人におすすめです。
転職して「成功する人」と「後悔する人」の習慣/高野 秀敏
転職して成功する人と失敗する人の考え方と行動が分かる一冊。
著者の高野さんは、大手人材会社パーソルキャリア(旧インテリジェンス)出身のキャリアキャリアコンサルタントの方です。
今はキープレイヤーズというベンチャー・スタートアップ企業に特化した転職エージェントの代表を務めています。
本書では、転職に対する考え方、心構え、準備、仕事先の選び方などについて、実際に高野さんが面談してきた相談者の50の事例を元に書かれています。
さすが8,000人以上のキャリア相談をしてきただけあって、内容にも説得力があります。
この本に書いてあることをしっかり実践すれば、転職活動がスムーズに進むはずです。
自分が転職して成功するのか後悔するのか、どちら側なのか比較しながら読めます。
ぼくもキャリア相談に乗る機会がありますが、本書に書かれている後悔するパターンの人は、まさに転職しない方がいい人ばかりの特徴だなと思いました。
もし後悔する側の考え方や行動に当てはまるようなら、今は転職しない方が賢明です。
今の仕事を辞めようか悩んでいる人や、転職活動中の人におすすめです。
このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法/北野 唯我
今のキャリアに不安があるなら必読の一冊。
恐らく、誰もが一度くらい転職を考えたことがあるかと思いますが、『転職の思考法』はまさにそんな人にぴったりの内容です。
本書の特徴は、ほとんどの人に欠けている思考法に焦点をあてていること。
北野さんは「転職で必要なのは、情報でもスキルでもなく、思考法が大切だ」と言っています。
その思考法を知るための考え方が、以下の内容です。
- 自分のマーケットバリュー(市場価値)の図り方
- 伸びる業界に身を置くことの大切さ
- 会社選びの基準
- 良い転職エージェントの見分け方
- 転職を考えるタイミング
この本を読めば、今すぐ転職しないにしても、常に転職できる状態にしておくことがいかに大切なのかが分かるはずです。
ストーリー形式で読みやすく、主人公の苦悩も自分事として捉えながら読めます。
1日で読破できると思うので、ぜひ手に取ってみてください。
今転職するしないに関わらず、会社員なら誰もが読んだ方がいいと言えるくらい、今後のキャリアに向き合う上でおすすめの一冊です。
転職と副業のかけ算/moto
令和を生き抜くサラリーマンのためのキャリアを説いた一冊。
motoさんは、現在35歳6社目で本業年収1,500万、副業年収1億を稼いでいる現役のサラリーマンです。
自らをジョブホッパーと言い、32歳までに5回の転職で年収240万から1,500万までアップしています。
現職での成果にこだわり、戦略的に転職をしてきたからだということがこの本を読むと分かります。
年収だけ見ると雲の上の存在に見えがちですが、motoさんは短大卒でホームセンターからキャリアをスタートさせています。
motoさん自身が転職経験があるだけでなく、過去にリクルートで人材領域の営業をしていました。
本書には、motoさんが培ってきた転職と副業で成果を出すためにやってきたノウハウや、エッセンス、考え方などが詰まっています。
個人的に参考になったと思ったのは、以下の内容です。
- 面接官に”刺さる”職務経歴書の書き方
- 転職エージェントの活用方法や上手な付き合い方
- 大幅な年収アップを狙う「軸ずらし転職」という考え方
- 本業の経験を副業に還元し、相乗効果を生ませる方法
- 転職と副業のかけ算で「1万分の1の人材」になる道すじ
本書はただの転職や副業指南本ではありません。
転職エージェントのキャリアコンサルタントが書いてる転職本とは違い、motoさん自身が今も現役サラリーマンとして働いています。
転職希望者やキャリアに悩む人と同じ目線で書いてる点にも好感が持てます。
転職を考えてる人や、副業に興味がある人におすすめです。
転職に向いている人 転職してはいけない人/黒田 真行
転職するかどうか迷ってるならこの一冊。
特に、本の題名にもなっている第2章の転職に向いてる人・向いてない人は必読。
転職するかどうか迷ってる人は、まず第2章だけでも読んでみてください。
転職を考えてる人は、第4章以降を読むと、転職先の見つけ方や選び方、転職を成功させるために何が必要なのかが分かると思います。
また、全体を通して無理な転職を勧めないスタンスで書かれているので、好感の持てる本でした。
本書を読めば、冷静に転職のタイミングが見極められます。焦って転職することが何より良くありません。
転職を迷ってる人や転職を考えるあらゆる世代の人におすすめです。
エンゼルバンク ドラゴン桜外伝/三田 紀房
ドラマにもなった『ドラゴン桜』の続編を描いた転職ストーリー。
『エンゼルバンク』は、2005年にドラマにもなった『ドラゴン桜』の続編を描いた本です。今回のテーマは「転職」。
ドラゴン桜で長谷川京子が演じた井野が主役で、高校教師から転職エージェント(本書では転職代理人)に転職します。
井野がキャリアコンサルタントとして成功と失敗を重ねながら、奮闘していく日々を描いたストーリーになっています。
エンゼルバンクは漫画本とは思えない程胸に突き刺さる内容と名言が多いと感じました。辛口でズケズケ言ってくれるので。笑
今から10年以上前の本なので、一部内容が古いと感じるところはありました。
しかし転職を意識し始めた人や今の会社に何らかの不満を感じてる人にとっては、読んでみる価値があります。
「本当に今、転職していいのか?」「転職するにしても、今の会社選びの軸でいいのか?」ということを深く考えさせられます。
ぼくはエンゼルバンクを読み、過去の自分に読ませたかったと思ったくらいでした。
今の会社に不満を抱いてる人や、転職を意識した人におすすめです。
採用側のホンネを見抜く 超転職術/田畑晃子
企業側の視点で採用を考えるのに役立つ一冊。
本書で述べられているのは、主に下記二点。
- 企業側が何を求めているのか掴む
- 自分が積み上げてきたビジネスの力を分析する
本書を読むことで、今までのキャリアの洗い出しや、”どうすれば企業に刺さるアピールができるのか”が分かります。
ワークシートがついていて、きちんとキャリアの棚卸しをする良い機会にもなるので、ぜひやってみてください。
採用側の視点を持てると、今までと転職活動の向き合い方や企業の見方が変わります。
また、転職エージェントの活用方法や付き合い方についても詳しく書かれていて、参考になります。
これから転職活動を始める人や、転職活動がうまくいってない全ての人におすすめです。
下剋上転職/安井元康
市場価値を上げ、いつでも転職できる状態にしておくことがいかに大切かが分かる一冊。
著者の安井さんは、「転職活動は社会人の必須科目」と言ってるくらい、転職活動の重要性を説いています。
この考え方にぼくも完全に同意です。転職活動は、転職を考えてなくても誰もがした方がいいんですよね。
転職活動と転職することは、全然違います。
今のご時世、大手企業であっても一生安泰な会社なんてありません。会社の規模に関係なく、倒産してる会社もあります。
倒産までいかなくても、左遷やリストラ、業績不振などで転職を余儀なくされるケースは、誰にでもありえる話です。
決して他人事ではありません。
そのような最悪の状況に陥った時どうすればいいのか?というと、「常に自分の市場価値を高めることを意識すること」「スキルや能力を磨くこと」が大切になってきます。
本書には、以下のようなこれからのキャリアを考えるヒントなどが書かれています。
- 「いつでも転職できるようにするためにはどうすればいいのか?」
- 「今いる会社でどうキャリアを築けばいいのか?」
転職活動してる人だけでなく、将来的に転職を考えてる人にもおすすめです。
これから転職する人におすすめの転職本1冊
転職1年目の仕事術/千田琢哉
転職先で失敗したくない人は必読の1冊。
転職活動を成功させることに焦点を置いた本はたくさんありますが、中々“転職後“に焦点を置いた本はありません。
転職が決まるとつい嬉しさのあまり忘れてしまいがちですが、一番大切なのは“転職後“。
転職先が決まっても、転職先で上手くいかなければ本当の意味での成功とは言えません。
本書では、転職先での過ごし方や、時系列で入社前から入社3ヵ月後まで転職者がやりがちな失敗や注意すべきこと、心構えなどが詳しく書かれています。
個人的に印象に残ったのは、以下のような内容です。
- 初日の挨拶で「まだ何もわからない未熟者ですが」と言わない
- 聞かれもしないのに自ら前職の話をしない。前職の悪口や現職との比較はご法度
- 前職での教訓から「たったひとつ」のルールをつくり、それを死守する
- 壁にぶつかったら、ひとつ目の会社に感謝を忘れている
ぼく自身、2度転職を経験していますが、本書を読んでなければやらかしてただろうなと思うことがありました。
実際、たまに本書に書いてあることと逆のことをやってる人も見かけますし。
転職後3ヵ月間の過ごし方で、その人の評価が決まると言われています。ここでいかに墓穴を掘らないかが大切です。
本書の内容を実践し、本当の意味で「転職が成功した」と言えるようになってほしいです。
これから転職する人や、転職先で失敗したくない人におすすめです。
転職本を読んで、自分のキャリアに真剣に向き合おう!
どの本も転職するか迷ってる人や具体的に転職を考えてる人、これから転職を控えてる人に参考になる本ばかりです。
自分のキャリアについて考えること=自分の人生に真剣に向き合ってる証拠だと思います。
結果的に転職するしないに関わらず、今回紹介した本を読むことで、自分のキャリアに真剣に向き合ってもらうきっかけになれば嬉しいです。
▼転職を考えている方は以下の記事も参考にしてください